試合中に息が切れない選手がやっている“呼吸法トレーニング

「練習では動けるのに、試合になるとすぐに息が上がる…」
そんな悩みを抱える選手は少なくありません。
実はその原因の多くは「呼吸法」にあります。
スタミナをつけようと走り込みばかりをしても、呼吸が浅いままでは酸素をうまく取り込めず、疲労が早く訪れます。
一方、試合中でも余裕を感じさせる選手ほど、呼吸の使い方が上手。
意識的に横隔膜を使い、リズムを崩さず呼吸をコントロールしています。
この記事では、実際に息が切れない選手たちが取り入れている「呼吸法トレーニング」のポイントと、誰でも実践できる具体的な方法を紹介します。
目次
呼吸は単なる酸素の出入りではなく、「エネルギー効率」と「集中力維持」に直結します。
浅い胸式呼吸では体内に取り込める酸素量が少なく、筋肉の酸欠が早まり疲労が蓄積。
結果として、パンチやキックのキレも落ちてしまいます。
一方、深い呼吸を行うことで酸素が十分に行き渡り、乳酸の蓄積を抑えることが可能になります。
つまり、呼吸の質を変えるだけで“同じ練習でもバテにくい体”を作れるのです。
横隔膜呼吸とは、みぞおちの奥にある「横隔膜」を上下させて空気を出し入れする呼吸法です。
腹式呼吸とも呼ばれ、息を吸うとお腹が膨らみ、吐くとへこむのが特徴。
この呼吸法を習得すると、肺の下部まで空気が入り、より多くの酸素を取り込めます。
さらに副交感神経が優位になり、試合中でも冷静な判断がしやすくなるというメリットもあります。
どんなにスタミナがあっても、呼吸のリズムが乱れると一気に動きが止まります。
試合中は「動作と呼吸を連動させる」ことがカギ。
例えば、攻撃の瞬間に息を「フッ」と短く吐き、防御時や間合いを取る際に「スーッ」と吸う。
この繰り返しを練習の中で意識的に行うことで、自然と呼吸が動きと一体化し、無駄な力が抜けてパフォーマンスが安定します。
正しい呼吸の第一歩は「姿勢」です。
猫背や肩の巻き込みがあると、肺が圧迫され深い呼吸ができません。
立って行う場合は、頭のてっぺんを糸で引っ張られているイメージで背筋をまっすぐに。
座って行う場合も、骨盤を立てて胸を開くことを意識しましょう。
姿勢が整うだけで、呼吸が驚くほどスムーズになります。
息を吸って5秒止め、10秒かけてゆっくり吐く。
肺活量と呼吸筋の強化に効果的。
腹に軽く手を当て、息を吐きながらお腹をへこませ、吸いながら膨らませる。
これを1分間繰り返します。
ストローを使って細く長く息を吐く。
吐く筋肉を鍛えることで、試合中の息切れを防ぎます。
実際のスパーリングやミット練習では、「動作に呼吸を合わせる」練習を行いましょう。
パンチを出す瞬間に短く息を吐き、ステップや防御でリズムを整える。
呼吸を意識するだけで、余計な力が抜け、スピードと集中力が上がります。
日常的な練習にこの「呼吸のリズム化」を組み込むことで、試合中でも焦らず自分のペースを保てるようになります。
私自身、以前は練習では動けるのに試合になるとすぐ息が上がり、後半は防戦一方になるタイプでした。
走り込みを増やしても改善せず、原因が“呼吸”にあるとは思ってもいませんでした。
そんなとき、トレーナーに「お前、息してないぞ」と言われて初めて自分の呼吸を意識するようになりました。
最初は意識的に腹式呼吸をすることすら難しく、ミット中に呼吸が乱れてしまうことも多かったですが、1日5分のブレスホールド練習を続けるうちに、体が自然に深く呼吸できるように。
数週間後には、スパーリング中に「落ち着いている自分」に気づけるほど変化がありました。
それ以来、呼吸は技術と同じくらい大切な“武器”だと実感しています。
Q1:呼吸法トレーニングは毎日やったほうがいいですか?
A:はい。
短時間でも毎日続けることが大切です。
1日5分でも呼吸筋を刺激することで、体が徐々に深い呼吸を覚えていきます。
筋トレと同じく「継続」が最大の効果を生みます。
Q2:呼吸法を意識すると逆に力が入ってしまいます。
A:最初は意識しすぎて体が硬くなりがちです。
ポイントは「吐く」ことを優先すること。
息を吐くことで自然と吸えるようになるので、まずは“力を抜いて長く吐く”ことを意識しましょう。
Q3:有酸素運動と呼吸法、どちらを優先すべき?
A:どちらも重要ですが、呼吸法を身につけてから有酸素運動を行う方が効率的です。
正しい呼吸ができれば、ランニングやサーキットトレーニングの効果が格段に上がります。
呼吸は“無意識に行う動作”ですが、意識して鍛えることでスタミナ・集中力・安定感すべてが変わります。
試合中に息が切れない選手は、特別な才能を持っているわけではありません。
正しい姿勢と呼吸リズム、そして日々のトレーニングの積み重ねで「呼吸の技術」を体に染み込ませているのです。
まずは今日から、1日5分の呼吸法トレーニングを始めてみましょう。
呼吸が変われば動きが変わり、動きが変われば結果が変わります。
“息を制する者は、試合を制する”——これを合言葉に、あなたのパフォーマンスをもう一段階引き上げてください。



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